葬式費用を抑えられる家族葬の主な特徴と行う場合の注意点
昔は一般の参列者をたくさん招く一般葬が主流でしたが、最近では小規模で行う家族葬に人気が集まっています。葬儀の葬式費用を抑えられるという点で選ばれている、家族葬の主な特徴や注意すべき点について探ってみましょう。
近年家族葬が増えている理由のひとつに、高齢化があります。医療が発達したことによって、日本の平均寿命は年々上がり、今では80歳を超えています。
すでに退職してから長い年月が経ち、知人や友人も少なくなっているため、大規模な葬儀を行わないケースが増えているようです。家族葬は、名前の通り家族のみで行う場合もありますが、遺族と親族の他に、親しい友人を招く少人数の葬儀の場合もあります。
単に参列者が少ないというだけで、葬儀の流れや必要なものは一般葬と変わりません。ですから小規模で通夜と告別式、火葬まで全て行いたい人には、ぴったりの葬儀の形式といえるでしょう。
葬式費用は大きく分けて、葬儀費用一式と飲食接待費、寺院費用となります。行うことは一般葬と同じなので、葬儀費用一式は一般葬と同じものが必要になります。
家族葬の葬式費用を抑えるコツは、家族葬を専門に扱っている葬儀社を選ぶことです。まず一番に、葬儀社が小規模でリーズナブルに葬儀を行える会場を持っていることが大切です。
次に費用のかさむ祭壇や棺をできるだけシンプルに用意してくれる葬儀社に依頼すると、葬式費用はぐっと抑えることができます。身内だけで行う葬儀ですので、遺族もさほど派手な祭壇や棺は求めていないでしょう。
また家族のみで行う場合は、不必要な受付などの項目を差っ引いてくれる葬儀社なら、さらに節約することができます。
家族葬は参列者が少ない分、飲食接待費も抑えることができます。ごく身内だけで行う場合は、通夜ぶるまいや精進おとしの会食をしないという選択もあります。
また返礼品なども省略するならば、飲食接待費はほとんどかかりません。しかしながら、家族葬が必ずしも葬式費用を抑えられるとは限りません。
参列者の少ない家族葬は、いただける香典の金額が少なくなるため、収支で見ると実質の出費は一般葬より多くなる場合も少なくないのです。一般葬よりもセット料金が安いから家族葬にしようという人は、注意が必要です。
最近では葬儀を行う人の約60パーセントが、家族葬を選択しています。大規模であわただしい一般葬よりも、親族だけで最後のお別れをしたい人が増えているということでしょう。