直葬とはどんな葬式なの?費用負担はどれくらい減らせるのか
調査結果によると、現在では葬儀を行う人の6人に1人が、葬儀の形式として直葬を選択しているといいます。葬式費用の負担も減らせると人気の直葬とは、どのような葬儀なのでしょうか。一般の葬儀と比べて、どれくらい費用を減らせるのか、調べてみましょう。
直葬は通夜や告別式をせず、火葬だけ故人とお別れをする葬儀で、火葬式とも言われています。比較的新しい葬儀の形式なのですが、ここ数年で直葬を行う人は急激に増えているといいます。
一般的な葬儀の形式にこだわらない人や、シンプルに故人を送りたい人、葬式費用を抑えたい人に人気があるようです。直葬では、臨終すると遺体は24時間以上安置された後、出棺して火葬場に向かいます。
そして火葬の炉の前で故人とのお別れをして、荼毘に付されます。参列するのは、遺族や親戚の他は故人とごく親しかった人のみです。
一般的な葬式費用の相場は約100万円といわれていますが、直葬の平均相場は15万円〜30万円といわれています。通夜や告別式を行わない分、非常に安く葬儀をすることができます。
葬儀会場を借りる費用や、式にかかる費用を節約できるだけでなく、参列者の接待費もかかりません。中には10万円以下でできるプランも販売されていますが、あまりに安いプランは本当に必要なものが全てそろっていない場合もあります。
直葬でも火葬に必要な費用以外に寝台車と安置場所、棺や死装束等、遺影や位牌、骨壺などは必要になります。きちんとそろっているか、しっかりチェックしましょう。
経済的な負担を減らすために直葬を選ぶ場合は、デメリットもきちんと把握しておかなければなりません。まずおつきあいのある菩提寺には、前もって葬儀を省略する了承を得る必要があります。
直葬の読経をお願いしない場合は、特にきちんと連絡をしないといけません。直葬は葬儀ではないという考えもあるため、無断で直葬を行った場合菩提寺への納骨を断られることもあります。
同じ考えから親族からも反対されることがありますので、注意が必要です。また参列できなかった知人が、直葬後に自宅に訪問するなどして対応に追われる可能性も考えておきましょう。
直葬を選択する人の約60パーセントは、経済的な理由をあげています。需要が急速に増えているために、直葬プランを扱う葬儀社も年々増えています。大規模な葬儀は徐々に少なくなり、負担の少ないシンプルなお別れが主流になる時代なのかもしれません。